はちど

ボードゲームのレビューなど。

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「ゲームの箱」というコンポーネント。

      2013/11/11

Hachiです。
ダンガンロンパ1・2 超高校級の人狼が発売となり、
元ネタのゲームが好き・人狼が好きということで、試しに購入してみました。
で、まあ、ゲームの中身はさておき(まだプレイできてないですし)
これが日本製アナログゲームにありがちな「箱が酷い」ゲームだったので、
今回はそれをネタとして取り上げてみようという趣旨です。

届いた直後の絶望

ごくたまに思い出したように呟くTwitterにて、
届いた直後に書いた内容が以下になります。


絵に描いたような激おこぷんぷん丸。
なぜこんなに怒っているのか、疑問に思う人もいるかもしれません。
この怒りの背景には、海外のボードゲーム収納箱の秀逸な設計と、
国内のメーカーのそれに対する理解のなさがあります。

ゲームの箱に求められること

アナログゲームは、一人でプレイすることができません。
なので、必然的にゲーム会などの集まりに持参し、
そこでコンポーネントを広げることになります。
つまり、ゲームの外箱には
外箱ごと持ち運ぶことのできる堅牢さと
持ち運んでも中のコンポーネントがしっかり納められることが求められます。

大抵のアナログゲームはいくつかのコンポーネントを紛失することで
(スペアはあるかもしれませんが)ゲームが成立しなくなることもあります。
ですから、コンポーネントが紛失しづらい形状になっているのは大前提です。
また、箱を開けたときや使うとき、あるいはしまうときに
大事なコンポーネントを紛失していないかが確実にわかるように収納できると、
よりユーザフレンドリーな設計といえるでしょう。

さらに、ゲームの雰囲気(フレーバー)を重視する場合、
いくら嵩張ったとしても、元々コンポーネントが収まっていた箱に
そのまましまっておきたいという欲求も生まれます。

以上の条件をまとめるとこうなります。

  • 外箱ごと持ち運べる
  • コンポーネントを紛失しづらい
  • 紛失したことがすぐわかる
  • 使った後も元の箱にしまっておける

これらを兼ね備えたゲームの箱が優秀な箱である、
というふうに(私は)定義します。

海外ゲームの箱の例

海外ではボードゲームをプレイする機会が多いからだと思いますが、
海外のゲームには箱のつくりの秀逸なものが多くあります。
以下、そのうちのいくつかを紹介していきます。

コンポーネント紛失対策

対策、というほどでもないですが、
海外のボードゲームの外箱は大抵が上下の分かれる箱
(弁当箱のような形状。C箱、組箱と呼ばれるそうです。)
になっています。

2013-11-06 00.10.18

つくりもかなりしっかりしていて、上側だけを持ち上げても
下側が簡単に抜け落ちてしまうことはなく、
良い感じの摩擦を受けてゆっくり落ちてくるように作られています。
これなら、多少乱暴に扱ったとしても
箱の中からコンポーネントが落ちたりすることはありません。

仕分けできる仕切り

下側の箱もただの箱になっているわけではなく、
コンポーネントが収納しやすいような仕切りを
作ってある場合があります。

まず代表的なものはカルカソンヌ。
carcassonne-box-2
地形タイルとミープルを分けて収納できる形状になっています。
ゲームが終わった後に綺麗に収納できるのは嬉しいです。

ドミニオンはもっと工夫されています。
dominion-box
ゲーム中に使うのは一部のコンポーネントのみで
ゲームの度にそれを入れ替える必要があるので、
収納の時点で分類と検索がしやすいように
全ての種類のカードを分けて収納できるようになっています。
# そのせいで、カード量の割に嵩張る箱と言われますが。。

それからキング・オブ・トーキョー。
king-of-tokyo-box
いろいろな種類・形状のコンポーネントを使うゲームは、
それぞれが綺麗に収まるような収納トレイが入っていたりもします。
これに収納することで、ゲーム中に最も重要となる
特殊ダイスを紛失していないかどうかが、一目でわかります。

海外のゲームの箱全てがそうなっているわけではないですが、
収納まで考えられて作られている箱を見ると
それだけでゲームに対する満足度が少し上がります。

箱の内側にも凝る

海外のゲームはその世界観も魅力です。
先にも書いたとおり、フレーバーを重視するプレイヤーにとっては
ゲームの箱はただゲームを保管するものだけでなく、
その意匠もまた世界観を形作るもののひとつとなります。

先にも挙げたカルカソンヌの箱は、
仕切りの底板が無地ではなく、タイルに描かれた街並みが
モノクロでプリントされています。

ここ最近のゲームではブルーノ・フェイドゥッティのマスカレイド。
他言語版ゆえ使わないコンポーネントも多いので
なかなか空箱を拝む機会はないのですが、
中に入ったコンポーネントを全部出してみると…
mascarade-box
フルカラーで道化師のキャラクターイラストが描かれています。
これは美麗。

改めて今回の箱を見てみると

ここまででいろいろなゲームの箱を見てきました。
ここで、改めて今回購入した「超高校級の人狼」の箱を見てみます。

danganronpa-box

パタパタと密閉できない蓋

カードを収納することを考えていない、密閉できないつくり。
もし留められていないバラバラのカードをこの箱に収納して
バックパックに縦に入れて歩いたと想定すると、
箱からカードがこぼれ落ちないことはまずないでしょう。

保管を考えられていない収納部

カード収納部はとりあえず存在します。
海外ゲームと同じように仕切りのある考えられた作りかと思いきや、
最初の収納時にはカード束の前後に厚紙が挟まっているので、
これを取り除いて(あるいは捨てて)しまうと
収納されたカード束は少し背が低くなり、蓋との間に遊びができます。
この遊びによって箱の中でカードが動いてしまい、
仕切りの意味があまりありません。

さらに、箱のカード収納スペースは2カ所ですが、
このゲームに使われるカードは3種類です。
種類別に収納することは考えられていないつくりなのがわかります。

簡単に潰れそうなヤワな箱

箱は一般的なボール紙程度の厚さ。
バッグに詰めて満員電車に乗ったら一発で潰れるでしょう。
私の知っている海外のゲームの箱は、
誤って踏んでも角が足の裏に刺さって痛いものだけです。

デザインだけは力が入ってる

箱の意匠はキャラクターものの製品だからか、
それとも日本製だからか、抜かりはありません。
開けたときに大きく描かれたモノクマや、
カード収納部の底のイラストは良い感じです。

ただ、広告を兼ねた文字の多い
表のパッケージは日本らしくダサいですが。

箱のつくりからゲームを考える

このように、第一印象の見た目だけは立派で
ゲームで遊んだ後の収納をまるで考えられていない
(ように思える)箱を見ると、
「作った人は本当にこのゲームで遊んで欲しいと思っているのか?」
という疑問が生まれます。

一度ゲームを遊んでも、その後もとの箱にしまったら
箱のつくりが悪いせいでカードを紛失してしまい
再度遊ぶには2つめを購入するしかなくなってしまった、
なんてことがあり得る気がして仕方ありません。
たくさん売りたいだけなら、それでもいいのでしょうか。
私ならもう二度と買いたいと思いませんが。

紛失しないように別の箱に入れればいいのでは?
という意見もあるかと思いますが、
あれだけ凝ったデザインで箱を作っておいて、
開けたらもう用済みで捨てても良いものだとは
私にはとても思えません。

アナログゲームは、入っていた箱もひとつのコンポーネントです。
コスト面など、色々と都合があるのかもしれませんが、
「何度も遊びたいアナログゲーム」を作るなら、
楽しいゲームのルールを作るのと同様に、
コンポーネントに手を抜かないのと同様に、
収納箱のことも考えて作って欲しいなあ、と思う次第です。

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